昨日は、映画「60歳のラブレター」の試写会を観にサイエンスホールへ。
テレビでの宣伝が多く、話の割りに内容はあまりたいしたことがないのではと思っていましたが、なかなかの良い作品でした。
大手建設会社の役員を60歳で定年退職し、妻と離婚して小さい会社で再出発を図る橘孝平(中村雅俊)と妻ちひろ(原田美枝子)、若いころバンドマンだった松山正彦(イッセー尾形)と、その追っかけをやっていた光江(綾戸智恵)の仲の良い夫婦、奥さんと死に別れ娘と暮らす堅物のお医者さん佐伯静夫(井上順)と彼に医療小説の医学用語の翻訳のサジェスチョンをお願いしている翻訳家の長谷部麗子(戸田恵子)、この3組のカップルがそれぞれに人生の節目を迎え、そこで交わされる一通のラブレターが感動を与えます。
配役が実にマッチしていて、どの役者も自然な演技で引き込まれてしまいます。見る人それぞれに自分の青春や人生をスクリーンの中の夫や妻に重ね合わせて、若い頃の思い出がよみがえって来ると思います。ビートルズのポールがマーチンで演奏する「Michelle(ミッシェル)」に憧れた正彦の姿などは、まさに私の青春時代の多くが経験したことでしょう。
定年退職して小さな会社へ入ってみて、大手企業のカンバンで生きてきた自分に気付く孝平とおなじ経験を多くの団塊の退職者が経験するのではないでしょうか。。
試写会の前に説明がありましたが、実際に交わされた86、441通ののラブレターが元になっているそうで、それもまた感動です。公式サイトを覗いてみたら「夫婦診断」と言うページがあって、アンケートに答えると自分が登場人物のどのタイプかの診断結果が出てきます。私もやってみましたが、孝平とちひろのパターンでした。
今日は昨日の余韻に浸りながら、youtubeでMichelleを何度も聴いてしまいました。熟年夫婦に、是非お二人で行かれることをオススメします。
参考:
映画「60歳のラブレター」公式サイト
The Beatles 'Michelle'