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2014年のノーベル物理学賞が青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇名城大教授、天野浩名古屋大教授、中村修二米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授の3人に授与されることになり、大きなニュースになっています。
青色LEDと言えば中村教授のLED訴訟が印象に残っていますが、今回の受賞を受けて日本の研究環境の改善の必要性を訴えたようです、
<ノーベル賞>中村氏「日本に自由ない」、研究環境の改善を|Yahoo!ニュース

ノーベル賞受賞を喜ぶだけでなく、LED特許や特許訴訟、日本の科学技術が今後も発展していくための研究開発環境のあり方などに関して、もうすこし掘り下げて報道して欲しいものです。

日経ビジネスのサイトに中村教授への10年前のインタビューのことが書かれていました、
ノーベル賞学者は10年前、「敗軍の将」として何を語っていたか|日経ビジネス
 「こんな国では、もう仕事なんてできませんよ」
 2014年のノーベル物理学賞が、米カリフォルニア大学の中村修二教授ら日本人3に贈られることになった。一報を聞いて記者の脳裏に浮かんだのは、激烈な口調で不満をぶちまける、怒りに満ちた中村氏の表情だった。

 記者が中村氏に取材したのは、2005年の1月上旬。いわゆる「青色LED訴訟」が和解に至り、中村氏が事実上敗北した直後のことだった。インタビュー内容は、日経ビジネス2005年1月24日号の「敗軍の将、兵を語る」欄で4ページにわたり掲載した。...
中村教授は日亜化学工業に対してと言うよりも、日本の裁判制度に大きな不満があったようです。

中村教授の裁判で争われた「404特許」(404特許 - Wikipedia)は、日亜化学工業は既に権利放棄しています。
日亜化学工業としては、青色LEDの製造に404特許の寄与度は低いと言うのが主張のようです。
「404特許」を放棄して周辺特許をおさえておく方が、会社の利益につながるとの判断だったのでしょうか、
404特許は「特許としての価値なし」---日亜化学工業が権利放棄へ 2006/02/11 14:49|日経テクノロジーオンライン
中村氏は,青色LEDに関する全特許の中で「404特許の価値が100%。ほかの特許の価値はゼロというべきである」と主張し,一方の日亜化学工業は「青色LEDの製造において404特許の寄与度は低い」といったことを強調し争っていた。...


日亜化学工業のサイトには2006年のプレスリリースに「404特許」関連のプレスリリースで会社の主張が掲載されています、
プレスリリース 404特許の権利放棄について|2006.3.08 日亜化学工業株式会社
プレスリリース 404特許放棄に対する誤解について|2006.4.17 日亜化学工業株式会社

中村教授が日本の研究環境の改善の必要性を訴えたのは、良い環境さえあれば日本で研究をしたいと言う思いや、後輩の研究者を心配しての気持ちがあるのではないでしょうか。
ちなみに、中村修二 - Wikipediaによると、中村教授の国籍はアメリカ合衆国となっています。

発明王エジソン(トーマス・エジソン - Wikipedia)は「訴訟王」とも呼ばれていたようですから、優れた発明家には訴訟がつき物なのかもしれませんが、企業も研究者もお互いにハッピーになれるような方向に行って欲しいものです。